大阪アルマゲドン

試合結果 vs 大和Boys
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1234567 R
大阪アルマゲドン 1123000 7
大和Boys 2010003 6
日時2018年2月4日()  11時00分 〜 13時00分
種別
球場西中島グランド2
試合内容【勝利投手】 ミネ 3勝 (4登板)
【セーブ】くろちゃん 1敗1S (3登板)
【勝利打点】ヒロキ
【MVP】 ミネ
MVP得票数内約(ミネ 3票、タカ 2票、くろちゃん 2票、ユウタ 1票、ハセやん 1票)


〔二塁打〕ハセやん(2回)
〔打点〕ユウタ(1回)、ハセやん(2回)、ヒロキ(3回)、くぎみぃ(3回)、タカ(4回) 、こうたろう(4回)
〔盗塁〕ハセやん(2回) 、ユウタ(3回)、タカ 2(3回)、ガリー(4回)、ヒロキ(4回)、




『ガイヤのH』

ーーーついにあいつがアルマゲドンに帰ってきた



〜第一章 16,000円の代償〜

2月の寒さが厳しい時期に、危機に直面している男がいた。


ハセやん 34歳。酒が入らなければナイスガイ。

約半年前、某球団にスカウトされ草野球チームに入団。
そこで順風満帆に活動し、本腰を入れてこの球団で力を入れていこうと決意し、16,000円のユニホーム代を支払った直後に新球団からの誘いが舞い込む。
そこで断ればいいものの、常に刺激を求めるハセやんは「僕でよければ力になります!」とダルシムもびっくりの柔軟性で即FA。

そのFAが悲劇を巻き込むことに____



FA先のチームは以前のチームより和気藹々としていて、みんなとても仲が良いように見えた。
だが試合となれば違った。懲罰交代当たり前、ミスが多いと戦力外候補。と、草野球ではありえないほどのシビアさ。
楽しさを求めての休日の野球のはずが、常に緊張感を持って野球をしなければならない環境に困惑。


このチームの創設者・ミネが「ハセやんの力が欲しいんや」とあれだけ頭を下げたのに、
ハセやん初試合での大事な場面でのエラー、おまけに3三振のいう結果に激怒したミネ(打率.042)が「次はないぞ」
とハセやんを戦力外候補の筆頭に挙げた。

16,000円を支払い、その肝心のユニホームを渡してもらえず、しかも移籍先で処遇が悪いという最悪なサイクルに怒りが込み上げ、「払い損」になった前チームを訴えることを決意したとか。



〜第ニ章 嵐を呼ぶ男〜

流石に戦力外となると不本意極まりないと考えたハセやんはストロング・ゼロを片手に岡山へと飛んだ。
アルマゲドンの試合予定を2週間すっぽかしてまで、特訓に励んだ。

まずは先日、まさかの訃報が飛んだ"闘将"の聖地巡礼。
少し不甲斐ない自分に喝を入れてもらうべく、思いを込めて祈りを捧げた。

そして、大都会岡山駅前で毎日素振りを1000本。ダッシュ200本。

ーーー



2週間みっちり鍛えて西中島に降り立ったハセやんの顔は真っ赤で、すでに興奮状態になっていた。
今すぐ野球がしたい。
今すぐ野球がしたい。
ただその想いが溢れているように見えた。

その溢れた想いが空、そして大地にも乗り移ったかのように大阪とは思えない寒さ、そしてまるで千葉マリンスタジアムを思わせる風量がアルマゲドンナインに襲いかかる。

____風速12m


いつかハセやんがこう言ってたのを思い出した
「まだロッテくらいならテスト受けたら行けそうな気がするんですよね」

普段感じることなど二度とできない環境に全員が不安を感じながらも、ハセやんは一人ほくそ笑んだ。まるでなにかを悟っているかのように。



〜第三章 マイバット〜

相手の大和Boysさんはおそらく大学生の集まり。

アルマゲドンはなんとか初回から攻めるが、
半袖のサードがまるで車、車、車の轟雷市かの如く"抜かせて"くれない。
2番ガリーの当たりをグラブの先でつかんでしっかり送球し、このプレーがなければ恐らくもっと楽に勝てていた。


その裏、立ち上がりがよくない先発ミネが打たれながらも見逃し三振、空振り三振とお得意の「ナックルと言い張ってるけどただの超スローボール」が効いた。


2回表、ついに特訓の成果を見せる時がきた。

9番くぎみぃがサードのエラーで出塁。


ランナー2塁に置いて、この日ラストバッターに位置付けられたハセやん。

エラー、3三振、、、、そんな過去を全て払拭してやる。
この日のためにバットのグリップも巻き直してきた。
太めでゴツゴツとした、言わばハセやんの「化身」
持ち心地、感触、どれをとっても馴染みのある...
使い慣れたマイバットでいざ戦いに挑む時がきた。


いつものようにバットを振り回しながら打席に向かう。

いざ構えて、ハセやんは心の中で決めていた

「初球だ」と


〜第四章 起死回生〜

カキーン!!!

豪風吹き荒れる中、金属音が西中島グランドをこだました。

なにがなんでもぶっ叩いてやると決め込んだ高めのボールを振り抜いた。
980円のバットから放たれた打球は左中間を真っ二つ。
無我夢中で2塁まで走り滑り込んでセーフ。

「3週間前の悔しさ、そしてこの2週間の特訓は無駄にならなかったんだ」


この時のベンチは皆同じことを思った
「(これブラックキャノン使ってたらホームランやったな)」



2塁打プラス打点付き。
塁上で静かにガッツポーズし、心の中では涙していた。俺はまだまだできる。


だが監督ミネはそこまで甘くないことをハセやんは知っていたので
「まだだ、まだもう一つアピールを」
と、喜ぶ間も無くスタートを切った...

この日のバッテリーはなかなか"攻めにくい"バッテリーだっただけに勇気のあるスタートだった。
だが、そこは気迫勝ちとでも言おうか、ギリギリセーフで大きい三盗を決めた。


チーム最年長34歳の果敢な盗塁にナインは全員で出迎え。
ハセやんは満面の笑みで「まだまだイケますよ!」と


〜第五章 それぞれ〜

この日は全員が活躍できたように思える
・1番ミネは大した活躍はしてないけど運だけで3勝目を上げる
・ガリーは風が強い中、ショートを守っててゴロもフライも難なく捌き守備の安定感を見せる
・ユウタは左中間から単独バックホーム送球でホームを狙った走者を刺す。キャッチャーは完全に"ノータッチ"だったが、そこはキャッチャーの演技力で審判の目をごまかしアウトに。
・タカはレフトでの守備も安定してき、塁に出たら積極的に次の塁を狙う走塁。
・ヒロキは得点圏でのバッティングに悩んでいたがこの日は四球2つと犠牲フライできっちり仕事を果たす。
・7番こうたろうはMシンガンズ時代の威圧感が発揮され、四球2つを選ぶ。Mシンガンズ時代はチーム最多安打のなおよりも、四球の数が多いこうたろうの方が出塁率が高かったというマジック。
・くぎみぃはまだ怪しさがあるが守備でアウトにし、2出塁。まだまだできると信じている。


〜最終章 そして伝説へ〜

ミネからバトンを受けたくろちゃんは5回6回と危なげながら無失点で切り抜け、4点差のまま最終回へ。
この日は若干の余裕があるように見えたが、またもやアルマゲドンのジンクスが発症。
この試合まで6試合連続で「最終回に失点」という記録を作っていて、今日のくろちゃんならいけるかと思われたがその魔物に囚われてしまうくろちゃん。

四球やヒットで満塁とし、前回の試合同様、押し出し死球もだしてしまいなんとも流れが悪い状態に。

1死満塁で、一点差と迫られなんとしても抑えたい場面でくろちゃんの渾身のストレートで右打者を詰まらせる。

強いやつに逢いに行き、世界から帰ってきたこの日体験で来ていたファーストなおの元へフライがフラフラと飛ぶ。

風で流れ流れて「これはいける」と一か八かでベースを踏んだまま手を伸ばしてキャッチ。
ランナーが戻れず、ダブルプレーとなり試合終了。
体験新入部員のファインプレーでなんとか逃げ切った試合となった。


くろちゃんは危なっかしいながらも抑える力はついて来たので、この日の初セーブを勲章にし、更なる飛躍を期待したい。


ハセやんは1打席目にいい当たりをし、まずまずの復帰戦を飾れた。

監督ミネも「今日は頑張っていたな。リーグ戦でも期待したい」と目を細めた。


チームがどれだけいいバットを購入しても自分のマイバットにこだわるハセやん。
モノは値段ではない。愛着を持てばなんにでも魂は宿る。そして、結果が必ず出る。
そんな優しさを教えてくれた気がした。

年長とはいえ、守備ではだれよりも声を出し、フライも確実にキャッチして、盗塁も果敢に挑戦。
ぼくたち年下勢は見習わなければいけない。
ある意味、このチームを引っ張っているのはハセやんなのかもしれない。



次回
ガイヤのH〜メジャーリーグ編〜
お楽しみに!

打者成績 凡例...
打順守備選手名1234567















1ミネ死球四球三振遊ゴ4 2
2奥田三ゴ●三ゴ三内●s三振4 4 1 2 1
3藤原四球二直四球●投ゴ4 2 1
4岡田三ゴ①死球●s二失●左飛4 3 2 1 1
5髙田中安右安●ss二ゴ①二ゴ4 4 2 1 1 2
6家田四球中犠①四球s投飛4 1 1 1
7三振四球四球①投ゴ4 2 1
8黒川三振三振投ゴ3 3
9釘宮三内●四球①投ゴ3 2 1 1 1
9アバラ隊長左二①s左飛三振3 3 1 1 1
合計 37 26 5 7 6 6
投手成績
投手名 投球回数



















ミネ4回0/33323211706100
黒川3回0/33320351203900