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和田「どうすりゃいいんだ・・・」

37和田「どうすりゃいいんだ・・・」風吹けば名無し 2012-10-30 00:34:24
本拠地、甲子園球場で迎えたヤクルト戦
先発岩田が6回3安打1失点(自責0)と打ち込まれ、打線も勢いを見せず惨敗だった
スタジアムに響くファンの罵声、どこからか聞こえる「暗黒時代の再来だな」の声
無言で帰り始める鳥谷達の中、監督の和田は独りベンチで泣いていた
打撃コーチ時代で手にした栄冠、喜び、金本、そして何よりほんの少しのスパイス・・・
それを今の阪神で得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんだ・・・」
和田は悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、和田ははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、香辛料の香りが現実に引き戻した
「やれやれ、帰って2冊目の執筆をしなくちゃな」
和田は苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、和田はふと気付いた
「あれ・・・?お客さんがいる・・・?」
37-1Re:和田「どうすりゃいいんだ・・・」風吹けば名無し 2012-10-30 00:34:52
ベンチから飛び出した和田が目にしたのは、スタンドを埋めつくさんばかりの観客だった
千切れそうなほどに旗が振られ、地鳴りのように応援歌が響いていた
どういうことか分からずに呆然とする和田の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「監督、さっさと契約金払ってください」
声の方に振り返った和田は目を疑った
「ふ・・・福留?」  
「なんだ無能、メジャーの厳しさでも教えてほしいのか?」
「に・・・西岡?」  
「にぃに、にぃに・・・」
「新井・・・」  
和田は半分パニックになりながらスコアボードを見上げた
37-2Re:和田「どうすりゃいいんだ・・・」風吹けば名無し 2012-10-30 00:35:18
1番:イチロー(左)
2番:西岡  (二)
3番:福留  (右)
4番:ブランコ(一)
5番:新井良 (三)
6番:鳥谷  (遊)
7番:川崎  (捕)
8番:内田  (中)
9番:藤波  (投)
暫時、唖然としていた和田だったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった
「勝てる・・・勝てるんだ!」
内田から「昨日のカレーはイマイチでした」とバーモントカレーを受け取り、グラウンドへ全力疾走する和田、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・
翌日、競馬場で冷たくなっている吉田が発見され、村田と吉村は病院内で静かに息を引き取った
37-3Re:和田「どうすりゃいいんだ・・・」風吹けば名無し 2012-10-30 22:58:57
弟がだいじっこしてるんだよなあ…
37-4Re:和田「どうすりゃいいんだ・・・」風吹けば名無し 2012-10-31 18:18:03
ベンチで兄がだいじっこしてる可能性が微レ存

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