SAPPORO RED STARS

試合結果 vs 丸紅
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1234567 R
SAPPORO RED STARS 0004011 6
丸紅 0030200 5
日時2017年7月22日()  10時00分 〜 12時00分
種別 芙蓉グループ野球大会3回戦
球場サンケイスポーツグランド
試合内容『空振り三振ー!!試合終了!!』

昨年の決勝戦同様、
クローザー黒田が135キロのストレートで
空振り三振を奪い、
RED STARSは歓喜の輪につつまれた。

1回表、相手の投球練習を見る。速い。
相手は慶応大学野球部を卒業したばかりの、
本格派の右腕だった。

この日は1番で起用された萬谷が
粘った末に、うまく運んでライトへ2塁打を放ち早慶戦を制すと、
2番桑原が、頭部への死球をもらう。
笑顔で一塁へ。"熱男"もここでは冷静だった。
坂口がいれば、乱闘になっていたに違いない。

無死1・2塁。

設立以来、ノーサインでやってきた。
スピードスター萬谷と"熱男"桑原が息を合わせて、ダブルスチール。

無死2・3塁。

誰もが先制点を予想した。

しかし、3番水井、4番我妻に対し、
相手投手もギアチェンジ。

2者連続三振を奪われる。

ため息がもれる。

というより驚きだ。

『この2人が打てないのか、、、』

尾田が四球を選ぶも、権藤が三振に倒れ、

初回の大チャンスを無得点で終えた。

この時はまだ、この試合が、
RED STARS史上、最高の“劇戦”になることを、
予想していなかった。

2回、野口が四球を選ぶ。
捕手の後逸で、鈍足を飛ばして2塁を狙うもタッチアウト。
好機は作れず、
RED STARSS打線は3回まで、
6三振を奪われ、抑え込まれる。

一方、今期初先発の牧野はというと、
球数こそ多めではあったが、予定通り2回の裏まで失点を許さず試合をつくる。

試合が動いたのは3回。
野球のセオリーに反し、RED STARSバッテリーが
先頭打者に死球を与えてしまう。

内野安打に加え、4番5番に連続2塁打を打たれ、
あっという間に3点を許し、3-0。

あの好投手から、4点を取るのは難しい。

誰もが思った4回表。

この日のヒーローが、やってのけた。

4番の我妻壮太だ。
これまで明治大学の後輩水井に4番の席を譲り、
5番に座っていたが男だが、この日はなぜだろう4番で起用される。

1打席目の反省を活かし、短く持ってコンパクトに振り抜いた
壮大な打球は、弾丸ライナーでレフトスタンドへ。

反撃の狼煙を上げた。

『まだまだ始まったばかりだ。俺たちは行ける!』

5番尾田も2塁打で続き、さらには
『絶好調ダニーおいたん』こと権藤も、
3試合連続となる2塁打を放つ。もうまぐれじゃない、本物だ。

今日も娘のまかない丼は決まりだ。

権藤は、あえて2塁から飛び出し、
長い手足を使ってフェイントをかけると、
相手のミスを誘い、一気に生還。同点のホームを踏んだ。

畳み掛けるRED STARS打線。

牧野が四球で出塁、茂木のセンター前、萬谷の内野安打で満塁。

"熱男"桑原に代打、"冷め男" 江見の登場だ。

前日、茂木監督からバッティングセンターの誘いを断っている。
打てるんだろうな、冷め男。

結果は、好投手の前にあえなく三振。

しかし奇跡が起きる。

江見のクールすぎる空振りにより、
キャッチャーがボールをこぼし、
牧野が好走塁。

逆転に成功する。


ビハインドを恐れない。
これがRED STARSの野球だ。

『勝てる!今日も勝てる!!』

4回裏、疲労が見えた牧野に変えて、
マウンドには富山を送り出す。

『監督、本当に富山でいいんですか』

何人から言われただろうか。

福井がいれば、、、
萬谷でつないだ方が良いのでは。。。

『ストライク!』

茂木のミットにボールが入る。

『遅っそ。。。』

相手打者が、つぶやく。

これでいいのだ。

豪腕 牧野の後は、

超遅球 富山と決めていた。

必殺62キロのストレートで3人で打ち取る。

富山から三振を奪われた打者は、

野球を辞めるのではなかろうか。

5回表。この頃からやや試合の流れが狂い始める。

審判様がお疲れの様子だ。
早く試合を終わらせようとされているではないか。
ひざ下のボール球もストライクの判定をされ、
小池の振ってないハーフスイングも三振に。

『こんなことなら、試合前にビールでもこっそり渡しておくんだったな。』
竹内GMならそんなことを言い出しそうだ。

追加点のチャンスを潰した。

“魔の” 5回裏。

REDSTARS 4-3 丸紅

先頭に四球を与えてしまうと、盗塁で2塁へ。
超遅球で芯を外すが、
ボテボテのゴロが虚しく内野を抜けてしまう。

打球は三遊間を抜けキャップが待つレフトへ。

肩を痛めている尾田、渾身のノーバウンドバックホーム!!!

タッチアウト!!!

と思われるも、判定はセーフ!!!!!

『ええええええええ!アウトでしょ!!』

そんな声が飛び交う。

抗議も虚しく同点を許した。

続く打者も、芯は外したボテボテの当たりがヒットになり。

逆転を許す。

REDSTARS 4-5 丸紅




様子がおかしい。

審判様から試合終了との宣言。

『まだ時間あるでしょ!!!!』

『そんなの聞いてないよ!!!!』

規定により試合終了です!!!!!

REDSTARS 4-5 丸紅でサヨナラ負け。

サンケイの悲劇。

REDSTARSの夏が終わったかと思われた。。。。



主審が捕手の茂木に腕時計を見せる。

「時間ですからこれで終了です。」

茂木が腕時計を覗き込む。

時計の針は、間違いなく11:35を指していた。

ベンチには、この日応援にかけつけてくれたマネージャー達の姿が見えた。

引くに引けない。
頑なに自分の守備位置から動かないRED STARSナイン。

「審判さん、まだ35分ですよね。」

ここで、丸紅様の監督が神対応を見せる。

『確かにルール上はあと5分あります。お互い気持ちよくやりましょ。』

なんて誠実なのだろう。

黙って整列していれば勝てる状況だ。
お互いが納得し、試合再開。

残り3~4分。

茂木がマウンド上の富山にかけより、
『ランナー1人出したらもう負ける』
と伝える。

富山も相手を3球で打ち取った。たいしたもんだ。

試合は継続されたものの、依然1点負けている。

この回、点が取れなかったら負けだ。

絶対やるぞ!!!ベンチから激が飛ぶ。

プレイ宣告後の初球だった。

バコンっっ!!と鈍い大きな音がする、
相手投手も膝に手をついてうなだれる。

昨年度MVP黒田が起死回生、値千金の
同点ホームランを放ったのだ。

葬式のように沈んでいたベンチが一気に沸き、飛び出す。

野球とは試合の流れを重んじるスポーツではなかったか。
こんなことがあっていいのか。

その後は一打逆転、満塁のチャンスをつぶし

6回裏の丸紅の攻撃もしのぐと、今大会初の延長サドンデスに突入する。

状況は1アウト満塁。

1、2、3番打者が走者となり、

4番我妻からの試合再開だ。

ボールが先行する。
この日、この投手から我妻はホームランを放っている。
圧力がかかる、また制球が乱れる。

遂には押し出しの四球を選ぶと、
我妻は優しくバットを置き、小さくガッツポーズをした。

続く、ヒットメーカー尾田の一打で逆転を期待するも、
故障中の太ももの影響もありダブルプレーに終わる。

REDSTARSの得点は、最小得点の1となった。

最終回。

1点取られれば再延長、
2点取られれば芙蓉大会敗北が決まる。

マウンドには昨年度優勝投手の黒田。

状況は同じく、相手も4番からのスタート。

初球を強振し、ファウル。

続いてストレートが大きくはずれボール。

ストレートファウル。

カウント、1ボール2ストライク。

次が勝負球だ。


押し出しフォアボールは避けたい。
このバッターは黒田のストレートを3球連続見ている。
ファウルが飛ぶのも後ろ方向で、
タイミングは合っている。
ストレートの残像が残っているはず。
なんとしても三振がほしい。
カウントもピッチャー有利。

スライダーだ。

しかし怖い。

この回初めてなげる変化球だ。
パスボールはしたくない。
パスボールするくらいなら、
ストレートを打たれたい。

でも逃げちゃだめだ。

去年の夏、優勝を決めた三振も、

スライダーで奪っている。

スライダーを選択した。

黒田もうなずく。

大きくアウトコースに構える。

黒田も絶妙なコースに投げ込んだ!

狙い通りの三振!!!!

ツーアウト。

ヒットがでればサヨナラ負け。


この場面で、変化球を待てるバッターがいるだろうか。
100%ストレート待ち。

そこにまた黒田がストレートを投げ込む。

空振りで1ストライク。

振り遅れている。

ストレートを続けてまたも空振り、

2ストライク。

遊び球はある、変化球を投げるなら、
ホームベース前後でバウンドする球しかない。

「首を振るなら振ってくれ!!」

茂木がスライダーのサインを出す。

黒田が首を振る。

黒田も男だった。遊び球など必要なかった。

渾身のストレートを投げ込んだ。

3球三振!!!!

ようやく肩の力が抜け、ほっとするRED STARS一同。

延長サドンデスの末、6-5、RED STARSの勝利で、
史上最強の劇戦はようやく幕を閉じた。。。


次戦は8月27日(日)、
鷺沼にグランドを移して準決勝。

相手は優勝候補の みずほフィナンシャルグループ

高校球児より長いRED STARSの夏は、

まだまだ終わらない。

乾杯!サッポロ!!!

打者成績 凡例...
打順守備選手名1234567















1ビール&RTD事業部 萬谷 右二s一ゴ一内s三振4 4 2 2
2東京中央 桑原 死球s三振2 1 1
2江見 三振1 1
2伊藤 中安1 1 1
3副社長 水井 三振三振三振三振4 4
4我妻 三振左本①●右安死球四球5 3 2 1 1
5尾田 四球中二●四球s二飛投併5 3 1 1 1
6SCM部 権藤 三振左二●2 2 1 1
6小池 三振1 1
7外食統括部 牧野 三振四球●s2 1 1 1
7流通統括部 富山 三振1 1
8野口 四球1
8東京東支社 黒田 右飛中本①●2 2 1 1 1
9広報部 茂木 三飛中安s死球3 2 1 1
合計 34 26 9 5 2 6
投手成績
投手名 投球回数



















外食統括部 牧野 3回0/333031140000 
流通統括部 富山 2回0/322011020000 
東京東支社 黒田 2回0/300030000000