渋谷区野球大会初戦萬谷は４番ピッチャーで先発出場。
テンポの良い投球で、6回を無四球5奪三振の快投。まともにランナーを許さなかった。
唯一許したヒットは、生い茂る雑草によって勢いを殺され内野安打となった1本のみ。
レフトへのヒット性のあたりも、坂口が、豊満なバディを活かし、
見事な内股セクシーポーズで打球を前にストップ。逸らしていたら1点を献上していた。
女房役の竹内は、天性の太鼓持ち気質で同期の萬谷を持ち上げ、快投を引き出した。
打っては、ヤクルトの宮本を思わせる右打ちで、決勝打となるライト前タイムリーを放っている。
「俺は、おっ立ち台はいいよ、キャラじゃないし」とヒーローインタビューを断ったのは、竹内のタイムリーで唯一ホームベースを踏んだ影のヒーロー江見だ。
江見は試合前の車の中で監督にこう語っていた。
「監督、僕は打てないし、イップスですけど、今日は足で見せますよ。僕の武器はこの足ですからね。」
宣言通り、忍者のように２盗、３盗を決めると、竹内のシングルで悠々ホームイン。
親指を立てた。
もう一人、影のヒーローは我妻だ。ランナーコーチを自ら努め、
“ヒットを打つためのたった１つの方法”と題して、指示を送った。
シーズン終盤でようやくヘッドコーチらしくなってきたか。
彼の頭のサイズに合うヘルメットの購入が急務だ。
春は一回戦で負けた渋谷区大会。
初戦に勝ち、勢いに乗って制覇したい。
