渋谷区春季野球大会２回戦REDSTARS 4-1 松濤ゼルビーノ
◇ヒーロー ：水井、萬谷、（竹内）（坂口）
◇勝：萬谷 S：奈須
◇バッテリー ：萬谷、奈須 - 茂木
◇４タコ ：奈須
◇３タコ ：桑原、坂口
◇戦評
★ベスト５に入る好ゲーム、試合前からピリピリモードは始まっていた。
今日の試合は３部リーグの決勝戦で対戦した松濤ゼルビーノ。
渋谷区でも優良チームの１つだ。お互いに２部昇格を果たし、再戦することとなった。
先週の試合前、松濤のマネージャーから、「今日勝ったら、来週サッポロさんと当たるんで、また、よろしくお願いしますね。」笑顔とは裏腹に、瞳は笑っていなかった。
RED STARSナインが試合開始１時間前に集合すると、相手はすでにアップ完了。ノックまで始めていた。「絶対に２度は負けない」強い意志を感じた一方で、
「こんなにも早くアップを始めたら、後半バテる。勝負は後半だな」黒田は察していた。
人手不足で応援に駆け付けた早稲田大学応援部出身、安井のエールを受けて、いざプレイボール。
★耐えるRED STARSナイン。これぞ“４番”水井の一振りで、試合の均衡を破る。
０－０で迎えた４回表の守備、１アウト。
連打でランナー２・３塁まで進塁を許した後だった。
「あの時ちょっとバッターの空気が変わりました。」と捕手の茂木。エンドランで転がしてくるか、スクイズか・・・・
相手が少し早くバントの構えを見せると、萬谷も指先の力を強めアウトローに渾身の直球を放った。茂木もファールチップを逃さなかった。挟殺プレーで3塁ランナータッチアウト。攻撃の芽を摘んだ。
流れを引き寄せるとその裏、先頭の松井がフォアボールで出塁する。
「フォアボールもヒットと同じです！」今までそんなことを一言も言わなかった野球小僧は、自分の不振が続いて急に言い始めた。萬谷の進塁打で松井が2塁に進むと、
４番水井の弾丸バズーカが炸裂した。外野が追っても、追っても、追いつかない。
自身も生還し、２点を先制した。これが４番だ。と言わんばかりの当たりだった。
萬谷から襷を受けた奈須が、わずか５球で５回を切り抜け、流れをキープ。
その裏、茂木の技巧的ポテンヒット、萬谷の３塁打で、勝負アリ。試合を決めた。
◆ロジカル須貝、また打った！
ワインアベニューの手伝いで途中抜けした竹内の後に、須貝が入る。１打席で仕事キッチリ。３試合連続ヒットを放った。規定打席にも到達し、打率は脅威の.667！チームトップだ。「これだけ打っちゃうと感じ悪いよねぇ申し訳ないなぁ（笑）江見ちゃんにアキレス腱切られちゃうかな？」感じはもともと悪い。
◆隠れヒーローは竹内と坂口。
お立ち台には立たないが、隠れヒーローを選ぶのであれば、今日は竹内と坂口のプリプリコンビだろう。
４回の３得点目。黒田が相手のエラーで３塁まで進み、続く竹内が四球出塁、１－3塁。
１塁ランナーの竹内は、極小リードからまさかの盗塁。
ぽっちゃりシティボーイの盗塁に油断した捕手も「刺せるかも」と慌ててセカンド送球、
この隙に３塁の黒田が生還。貴重な、貴重な３点目だった。
地味なプレーだが、筆者は見逃さなかった。注目したいのは極小リードの上に、両手を膝に付き、
あたかも「走る気はありませんよ。」と油断させていたことだ。
「俺は、ぽっちゃりしてる。だから相手も走ると思わないんだ。油断させて走る。これが”盗塁”だよ」
通算１５盗塁はチーム最多。今シーズンの６盗塁もダントツだ。萬谷との盗塁王争いに目が離せない。
もう一人の隠れヒーローは坂口の守備。
先週、権藤がヒットを打ったという情報に対し、久々にLINEで反応した。
闘志を燃やした男は、久々の試合に臨んだ。
この日は外野の基本、取って内野に返す！を徹底し、長打を一つも許さなかった。
極めつけは、誰もが諦めたレフトへの大飛球。抜けていたら、負けていたかもしれない。
強打された大飛球の落下点に素早く入り、さっき初めて野球を教わったかのような、基本に忠実な両手キャッチ。チームがどっと沸いた。値千金のフライキャッチだった。チーム最年長の男、次はバットに期待したい。
あと２つ勝てば２部優勝。今日の勝利は非常に大きい。
勢いに乗って、連勝しよう！
乾杯SAPPORO RED STARS！
